堀江貴文氏の『ゼロ』を読了、仕事を一つに絞る必要はない!
堀江貴文さんの『ゼロ』を読みました。「働く」ということに関して、考えさせられる本でした。また、今までの堀江氏のイメージとは違って、素朴な内容であったことに驚きました。
働くとは?
僕にとってなによりも大きかったのは、自分の能力を生かし、自分が大好きなプログラミングを通じて誰かを助け、しかも報酬まで得ることができた、という事実だ。新聞配達のように、誰にでもできる仕事ではない。クラスの友達にできないのはもちろん、うちの両親にもできないし、学校の先生にも、塾の講師たちにもできない。プログラミングが得意な僕だからこそ、直接指名を受けた仕事だ。
「そうか、働くってこういうことなんだ」
僕のつくったシステムに講師の人たちが驚きの声を上げ、握手を求め、そしてたくさんの生徒が学んでいく。僕の流した汗が誰かの役に立つ。
※ P67 第1章 働きなさい、と母は言った
堀江さんが中学のときにパソコンを使った英語スクールに通っていたとき、教材システムを移植する作業を依頼される。本来、業者に委託するほどの仕事を引き受けて、報酬をもらったときのことを綴っています。
この部分を読んだときに、「自分にしかできない仕事をしたい!」と思いました。自分にしかできないことが、何かあるんじゃないかなと。なければ探したいし、作りたい。
特別な技術や知識を持っていないとできない仕事に就きたいというわけではない。何の仕事をするにしても、自分なりの工夫をするとか、人がやらないこと・気付かないことをするとか、そういうのが「働く」っていうことなんじゃないかと。
ちょうど、職探しを始めようと考えていたところだったことや、改めて「働くって何だろう」という疑問を抱いていたので、何か突き動かされるものがありました。
もらうではなく稼ぐ
自分の時間を差し出しておけば、月末には給料が振り込まれる。……そんなものは仕事ではないし、働いていても楽しくないだろう。たとえ会社員であっても、自らの給料を「稼ぐ」意識を持たなければならない。
そして、積極的に稼いでいくために、自分は「時間」以外のなにを提供できるのか、もっと真剣に考えなければならない。
これからの時代、時間以外に提供可能なリソースを持っていない人、給料を漫然と「もらう」だけの人は、ほどなく淘汰されていく。
※ P121 第3章 カネのために働くのか?
会社を辞めたいと思っていたときに、これから、こういう時代になっていくんだろうなと何となく感じていました。
そう簡単には会社にいさせてもらえなくなるだろうし、会社自体がどうなるかわからない。会社に頼っていては駄目だろうなと。
これは、仕事ができる・できないではなく、意識の問題だと思う。堀江さんが言う「もらうではなく稼ぐ」というのは、しっくりきました。
仕事を一つに絞る必要はない
自分の本業なんて、決める必要はない。
宇宙やロケットが好きな僕がいて、インターネットが好きな僕がいて、グルメ好きな僕がいて、メディアに関心の高い僕がいる。どれもが「堀江貴文」なのだし、自分をひとつの枠に押し込めなくてもいいのだ。
※ P214 第5章 僕が働くほんとうの理由
本業を決めないというのは、ちょっといいなと思いました。
近い将来、複数の仕事を持つ人が多くなる時代がくるかもしれません。
今、正社員は土・日休みの人だと、週5勤務の人が多いと思います。でも、仕事の担当者を複数にすることで、アルバイトみたいに週3とかのローテーション勤務も可能かもしれません。
2つの会社に勤めたり、会社に勤めながら自営業をしたりだとか、もっと働き方が柔軟になっても良いと思います。但し、自由に働くためには、もらうではなく「稼ぐ」という意識が必要になってくるでしょう。
★★★
非常に面白い本でした。この本を読んで、堀江さんに対するイメージが変わりました。自分をさらけ出している内容だったから、面白かったのかもしれません。