会社勤めをしなくても生活できることを教えてくれた3冊
年末ということで、他の人のブログを読んでいると「今年読んだ面白かった本 」みたいなテーマの記事をよく見かけるようになりました。
自分も同じように書いてみようかなと思っていたところ、『BRUTUS』の本特集を発見!著名人がテーマを絞って、オススメの本を紹介していました。なかなか良い企画です。
BRUTUS (ブルータス) 2014年 1/15号 [雑誌]
…ということで、BRUTUS風に、わたしが今年読んだ面白かった本を紹介します。3月に会社を退職して、個人事業主の登録をしました。そんなこともあって、紹介するのは「会社勤めをしないで生活できることを教えてくれた3冊」です。
ニートでも大丈夫
ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法
Amazonで他の本を購入しようとしたとき、レコメンドでこの本が出てきました。「ちきりん推薦」って出てるし、レビューの評価も高かったので、面白そうだなと思って、読んだ本です。下記は、「はじめに」の冒頭部の引用です。
だるい。めんどくさい。働きたくない。
小さな頃からずっとそう思っていた。「働かないと生きていけない」ということにどうしても納得がいかなかった。
~中略~
28歳のときに「インターネットさえあればニートでも楽しく生きられるんじゃないか?」と思い立って会社員を辞めて、それからはずっと定食に就かずにぶらぶらと暮らしている。
頭の部分から、衝撃的でした。「働きたくない」って、こんなに堂々と言う人がいるんだ~って思って(笑)。
一応、タイトルが「ニートの歩き方」になっていますが、会社勤めをしていないというだけで、全く働いていないわけではありません。以下のような形で収入を得ています。
現在の収入源として主なものはブログやサイトに貼ったアフィリエイトからの収入だ。
~中略~
あとはブックオフで買ってきた本をネットで売るという「せどり」をたまにやったり、友達の仕事が忙しいときにちょっと手伝ったり、頼まれて雑誌に文書を書いたり、テレビや雑誌などの取材を受けたり、たまに単発のバイトをしたり、ブログの読者からカンパや支援物資をもらったりして、なんとか生活をやりくりしている。
また、シェアハウスを自分で立ち上げて、管理人もしています。でも、基本的には「できるだけ働かない」という行動原理で動いているようです。
本の中で、「ネットで得られる三つのもの」として以下を上げています。この三つがあれば、仕事を辞めてもなんとかなるんじゃないかと思ったそうです。
- 人とのつながり
- 暇潰しにやること
- 最低限のお金
今は、ネットでお金を稼ぐ手段が増えているし、SNSで人と繋がることもできる。無料で動画も観れる。インターネットがあれば、それなりに楽しく生活できてしまうわけです。
著者は京都大学卒ということもあってか、やはり頭が良いというか、ちゃんと考えた上で、今の生活を実現させています。「世の中がこう変わっていけばいい」ということも書いているのですが、その発想力にビックリさせられます。
例えば病気の人をネットで見かけたら、何百人かの人が千円をその人に振り込んであげるようになったとする。そして病気になったときにカンパをもらった人は、他の人が病気になったときは今度は振り込む側に回る。そういうサイクルが定着したとしたら、それはもはや保険制度と同じようなものじゃないだろうか。
タイトルこそ「ニートの歩き方」ですが、上記の引用にあるように、新しい仕組みの提案みたいなことを書いていて、勉強になる本です。また、何か哲学的なものを感じる本でもあります。
せどりで収入を得る
せどりについて詳しく知りたいと思って、Amazonで検索して、見つけた本です。
著者は4000万円のローンを抱えた状態で、還暦を迎える。たまたま、図書館で読んだ本をきっかけに「せどり」というものを知って、せどりの収入でローンを返済しながら、生活する日々を綴った本です。
このように紹介すると非常に重い話のように感じると思いますが、せどりで収入を得る日々をユーモラスに描いています。わたしは、本を読んで笑うということはあまりないのですが、この本は結構、笑ってしまいました。
元々、予備校の教師をやっていて、本も好きだったということもあってか、非常に読みやすい文章になっています。
そんな風にして、一月、二月と過ぎたある日のこと。その日は、なすこともなく、高崎市立図書館に行き、ぼんやりと書棚の本を眺めていました。そのとき、何気なく手にとった古書・古本屋関係の本を1冊開いていると、そこにたった一行、ネットで古本を売ることができると書かれていました。一瞬、私はその箇所に眼が釘付けになり、天啓が閃きました。溺れる者は藁をもつかむと申します。私は思わず「これだ!」と心の中で叫びました。真っ暗闇の中に一条のか細い光がさしてきたような気分になりました。
ここだけ切り取ると、小説みたいですね(笑)。表現の仕方にユーモアのセンスを感じます。また、表紙にも出ていますが、絵も味があって、面白いんですよね~。多才な人です。
せどりの日々を詳しく書いているので、せどりがどんなものかがわかるようになっています。著者が本が好きということで、本に対する愛情を感じます。また、Amazonマーケットプレイスで売られる金額から、本の価値について語っているところが印象的でした。
せどりについて知りたい人だけでなく、読書が好きな人にもオススメしたい本です。
ブログで収入を得る
ブログを書いている人は読んだ人も多いかもしれません。タイトルの通り、ブログで飯を食っている人が書いた本です。わたしもアフィリエイトで収入を得ているので、発売を知ってから、すぐに予約をして購入しました。
アフィリエイトに関する本の多くは、ノウハウばかりが書いてあって、どのサイトでどのように収入を得たかを書いていないのですが、この本はブログで飯が食えるようになった経緯が詳しく書かれています。
あとは、ブログやアフィリエイトで独立する人は、会社勤めをしていて、稼げるようになってから辞める人が多いのですが、著者は会社を辞めるときは稼げていなかったというのもめずらしいです。
この本はテクニックやノウハウ本ではありません。あくまで、著者の体験談と考え方が書いてあるだけです。ブログやアフィリエイトに限らず、何でもそうですが、本を読むだけで、稼げるようになるものはないと思います。
正しいやり方というものはありませんし、同じやり方をして稼げるものでもありません。実践して、自分でやり方を掴むしかないと思っています。でも、この本を読んで、何かのヒントは得られるかもしれません。
ブログで収入を得たいという人には、是非、おすすめしたい本です。
★★★
三冊に共通しているのは、全て、自分の体験談を綴っていることです。ブログもそうですが、その人の体験から出てくる言葉・発想っていうのは、面白いですね!
わたしが考える良い本は、読んだ後にテンションが上がるものです。パワーがもらえる、勇気をもらえる、刺激を受ける、モチベーションが高まる。今回、紹介したのは、そのような本です。
ちなみに、今は個人事業主ですが、来年は今のところ、会社勤めをする予定でいます。ただ、これらの本を読んで、いざ、会社を辞めることになっても、何とかなるだろうという安心感みたいなものをもらいました。
ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法
- 作者: pha
- 出版社/メーカー: 技術評論社
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