フェイスブックが可能にした繋がり、『箱根駅伝コトバ学』を読んで
私のお正月の一番の楽しみは箱根駅伝です。今年も母校が予選会を突破して出場するので、観戦にも力が入ります。
スポーツライターの中でも、筋金入りの箱根駅伝フリークである生島淳氏の新作著書に、フェイスブックが可能にした繋がりが紹介されていました。心も温まる良いお話です。
本当は区間賞ではなかった。胸のつかえをとるために…
少し引用が長くなりますが、すいません…。
2013年の箱根駅伝で、8区の区間賞を獲得したのは青山学院大の高橋宗司だった。
~中略~
実は高橋のタイム、1時間6分46秒は本来であれば、区間賞を獲得できなかった記録だった。なぜなら、中央大の永井秀篤が1時間6分10秒で走っていたからである。ところが、中大は往路の5区で棄権してしまったため、復路の記録が認められなかったのである。
それが高橋にとっては、胸のつかえになってしまった。自分としても納得がいかない、釈然としないものを感じていたのだろう。そんなことを思いながら、箱根が終わってからほどなくしてフェイスブックで友だちを検索していると、永井の名前があがってきた。
思い切って、メッセージを送信してみることにした。
「ごめん、俺が区間賞を取ってしまって」
すると、永井から返事が届いた。
「気に掛けてくれてありがとう」
これをきっかけにしてふたりは「つながった」のである。
※ 第二章 歳時記と生活 フェイスブックとツイッター より
36歳の私からすると、時代を感じさせる話です。でも、フェイスブックというツールを活用した良い話だと思いました。
フェイスブックで伝えるというのは軽い感じに思う人もいるかもしれません。しかし、直接の知り合いではなくても、箱根に対する情熱を持っているランナー同士だからこそ、フェイスブックのメッセージだけで、通じ合うことができるのでしょう。
情熱を持っている人同士であれば、繋がることができる
上記の話はフェイスブックの使い方としては、ちょっと例外かもしれません。基本的に面識のある人とのやりとりで利用するツールでしょう(もしかすると、若い人は感覚が違うかもしれませんが…)。
ツイッターに関しては、直接、面識はないけど、お互いに知っている間柄の人であれば、コミュニケーションを取りやすいツールだと思います。
知っている間柄になるには、お互いが行っていることで活躍するなり、活発に動いている必要があります。
フェイスブックやツイッターといったSNSで人と繋がる機会が増えました。でも、多くの人は機会が増えても、繋がりが拡大していることはないように思います。
ブログでも趣味の落語でも、もっと活発に動いて、本当の意味で繋がりを拡大していければよいなと思っています。せっかく、ネットやSNSという良いツールがあるので、もっと有効活用できればと考えています。
★★★
下記の本は、箱根駅伝を見るだけでは知ることのできない裏側のことが書かれています。この本を読めば、来年の箱根駅伝をより楽しむことができると思います。