えいたろうのウェブログ

えいたろうが体験したことを記録する、良いと思ったものを紹介するブログです。

ブログ記事を書くときは、頭で考えるのではなく、手で考える

f:id:eitaro0501:20131225231933j:plain

この本を読むまで、著者である宇野千代さんは、全然知りませんでした。少し前に読んだ、やなせたかしさんの本に宇野千代さんのお話が出てきて、気になって検索したら、この本を見つけました。

 

本のタイトルが、そのときの自分にグサッと刺さって、即決で購入してしまいました。

 

行動することが生きることである 生き方についての343の知恵 (集英社文庫)

 

頭で考えるのではなく、手で考える

頭で考えるだけのことは、何にもしないのと同じことである。私たちは頭で考えるのではなく、手で考えるのである。手を動かすことによって、考えるのである。手を素早く動かすことが、そのまま、頭を素早く動かすことになる。

 

~中略~

 

小説を書くのも、手が動くのである。手が動かないものは何もない。私もときどき、頭の中だけで、大傑作を思いつくことがあるが、それは手が考えたのではないので、さて、書こうと思うと、何であったか、まるで思い出せない。

 

※ 第1章 人生は行動である 「行動が思考を引き出す」 より

著者の宇野さんは小説家です。この小説の書き方が、ブログと共通するものがあると感じました。「手を動かすこと」=「キーボードを叩くこと」に置き換えて考えたときに、その通りだと…。

 

これを読んでから、とりあえず、キーワードを叩くように心掛けています。

 

実践してみると、構想を練ってから書くのではなく、書きながら構想を練っていく方が良いと思いました。まずはひたすら書く。そして、読みやすくするために、文章を手直しして、順番を入れ替えれば良いのです。

 

動かないと何も始まりません。

 

素直に、単純に、そのままを書く

何を書くかは、あなたが決定します。しかし、間違っても、巧いことを書いてやろう、とか、人の度肝を抜くようなことを書いてやろう、とか、これまでに、誰も書かなかった、新しいことを書いてやろう、とか、決して思ってはなりません。日本語で許された最小限度の単純な言葉をもって、いま、机の前に坐っている瞬間に、あなたの眼に見えたこと、あなたの耳に聞こえたこと、あなたの心に浮かんだことを書くのです。

~中略~

素直に、単純に、そのままを書くということが、第一段階の練習であり、やがて、大きなものの書ける基本です。

 

※ 第8章 人生は死ぬまで現役 「上手になると言うのはひたすらに続けてすることである」 より

「素直に、単純に、そのままを書く」というのは、まさに基本だと思いました。私も「何か捻ったことを書こう」と考えてしまいがちなのですが、ストレートに書いたときの方が、読み手に響いている気がします。

 

とりわけ、Webに関しては、わかりやすさが一番かなと思っています。長々とした文章や何が書いてあるかわかりにくいものは、読む気が失せて、離脱してしまいます。

 

この基本を守っていれば、Webでは自然と良い文章になるのではないでしょうか。

 

個人的には、ブログを書く上で、ノウハウとかテクニックはそれほど必要ないと思っています。そして、これらは教わるものではなく、自分で試行錯誤をしながら、実践で掴んでいくことが大事だと感じています。

 

追っかけられるのではなく、追いかける

とにかく、朝から晩まで、何かに追っかけられているような気持ちで、暮らすことは禁物である。いつでも、こっちから追っかけるような気持ちでいることである。それがどんな仕事であっても、仕事を追っかけていると、とても気持ちが良い。ストレスを感じるような暇がない、と言う状態になったら、しめたものである。

 

※ 第8章 人生は死ぬまで現役 「仕事が次の仕事を生む、死ぬまで続けてこそ実を結ぶ」 より

ブログでも「毎日更新しないといけない」という気持ちでやっていると、ストレスになってしまいます。「書きたいことがたくさんあるのに時間が足りなくて書けない」くらいの境地になると、良い状態なのかなと勝手に思ったりしました。

 

会社勤めのときを振り返ると(現在、個人事業主です)、まさに「何かに追っかけられているような気持ち」で仕事をしていました。この文章を読んで、改めて「あのときは、良くなかったな」と思いました。

 

一応、フォローを入れておくと、こっちから追いかける気持ちで仕事をしていた時期もありました。営業をやっていたのですが、そのときは、精神状態も良く、成績も良かったです。

 

宇野千代さんと本の紹介

著者の宇野千代さんの紹介は、Wikipediaより抜粋させていただきます。

宇野 千代(うの ちよ、1897年(明治30年)11月28日 - 1996年(平成8年)6月10日)は、大正・昭和・平成にかけて活躍した日本の小説家、随筆家。多才で知られ、編集者、着物デザイナー、実業家の顔も持った。作家の尾崎士郎、画家の東郷青児、北原武夫など、多くの著名人との恋愛・結婚遍歴を持ち、その波乱に富んだ生涯はさまざまな作品の中で描かれている。

この本は、著者が晩年のときに書いたものです。1988年10月に刊行されて、文庫版は1993年10月に発売、私が購入した本は「2012年8月6日 第37刷」でロングセラー本のようです。

 

書いているときの年齢もあって、物事をわかっているというか、言っていることにすごく説得力を感じました。

 

参考までに第1章の見出しを紹介します。本を読む前、この見出しを見ただけで、テンションが上がってしまいました。

 

第1章 人生は行動である

行動が思考を引き出す

感動は行動に結びつき、人生を愉しくする

熱中する、夢中になる、何かが生まれる

困難なことには自分の方から進んで這入っていく、すると道は拓かれる

思い込んだことは、その通りになってあらわれる

恐怖は判断を狂わせる

忘れることが新しい道へ踏み出す一歩である

 

他の章では、恋愛・結婚・オシャレといった女性らしいことも書かれていますが、その部分は飛ばして読みました。

 

やる気を引き起こしてくれる良い本です。 

行動することが生きることである 生き方についての343の知恵 (集英社文庫)

行動することが生きることである 生き方についての343の知恵 (集英社文庫)